旅するぽんきち♂

クライミングと食欲の狭間で苦悩するぽんきち♂の日記。

天空の楽園【2022.7/16(土):上高地】

3連休である。今年の梅雨は例年に比べてひと月近く早く明け、今年は天気にアタマを悩ませずに済むなーと思っていた矢先、これまた天気が悪いのである。

北に東に南に西に。遊びに行く先を「あーでもない、こーでもない」と相方SNと協議とケンカを重ね、数々のお天気サイトとにらめっこした結果、導き出されたのが”上高地”という天国と同義のワードであった。

上高地

これまでどれだけの登山家の心を惑わし、惹きつけてきたであろうか。恥ずかしながら登山を始めたのは大学3回生の夏、今年で登山歴も20年近い古株と言っていい山歴だが、このセレブリティ溢れる上高地とやらへは行ったことがない。

いや、行く機会がなかったかと言えばそうでもない。ただ、白馬岳や雲ノ平、はたまた上高地などというワードは、あまりにも我々下賤の者からは眩すぎて、これまで只々頭を下げて目線を合わせることが一度もなかった。

しかし年は令和4年、私もとうとう39歳の年となる。そろそろこのやんごとなき土地へ足を踏み入れることが許されるのではあるまいかと、今回初めて上高地ベースでの山行を計画したのである。

平湯温泉はアカンダナ駐車場に到着したのは深夜2時。仮眠をして登山の準備を終えたのが朝8時。少し寝過ごしたが問題ない。今日は”あの”上高地を散策するだけなのだから。

バスに揺られてやってきたのが神の住まう土地。驚いたのはここ、登山の格好をした通称”山乞食”がいない。いや、乞食どころか近頃流行りの山ボーイ・山ガールも少ない。

大半は登山靴ではなくスニーカーやヒールを履いている。ストレッチの効いたパンツや足の筋肉をサポートするスパッツではなく、ジーンズやワンピース、スカートを穿いている。カバンはグレゴリーか?それともカリマーか??いや、GucciとかHermèsだ。

そう、ここが神の住みたもう土地”上高地”なのである。

ともあれ地下人たる我々も、この土地に着いたのならば宿をとらねばならない。事前に調べていた小梨平キャンプ場に向かってチェックイン。予約不要とホームページにあったのだが、繁忙期は予約が必要らしくすこーしお小言をくらうも、無事にお宿設営。雨予報のためタープにも余念がない。

f:id:tao_han_ten0829:20220725212409j:imageテン場の予約、お風呂の予約はここでする。お小言くらったけど、なんのかんの優しい対応してくれました。お風呂はめっちゃキレイです。売店も肉、野菜などかなりモノが揃います。もちろんアルコール類も豊富、値段も良心的です。

実は今回、お宿は新築の四つ星ホテル、NEMOのタニ2Pなのです。これまでエスパースの4テンかアライテントのエアライズ1を使っていましたがついに刷新。居住空間も広く、かつ非常に軽い実用型。今後いろいろ活躍してくれそうです。

f:id:tao_han_ten0829:20220725214230j:imageお宿を設営したら遅めの昼ご飯。ポンの希望で河原でランチ。御覧の通り山のベースキャンプに関わらず、テーブルとイスも持ち込んでいます。完全に贅沢品です。ラーメンを食べていたら空が急に暗くなって、ポツポツと雨。予報通りと言えば予報通り、急いで退散しお宿へ。そっから1~2時間ほどお昼寝しました。

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夕食は肉です。動いていないけど肉です。なんたって外は大雨、飲んで食うしかないのです。

ここ最近は仕事も夜も忙しくって、ぜんぜん身体を動かせていない。明日は晴れたら前穂高、ここから一気に1,500mほど標高を上げます。そんなところに行けるのだろうかという不安をかき消すよう、日本酒をあおる初夏の夜。

 

つづく。